昨年の末頃から、大分県 佐伯市 宇目地域のPR活動をお手伝いさせていただいています。
と言っても、宇目の魅力やアウトドア・アクティビティを動画や写真で紹介するという、これまでの活動の延長線上にあるような感じで、毎回、楽しみながらお仕事をしています。
今回は撮影の下見も兼ね、佐伯市の職員の方に藤河内渓谷を案内してもらいました。お目当ては1〜2月頃になると見られる「氷瀑」です。滝が寒さで凍りつき、絶景が拝めるというもので、今の季節ならではの楽しみです。
藤河内渓谷 観音滝の氷瀑
氷瀑が見られる観音滝までは、観音滝登口(木山内岳登山口)から登ります。藤河内渓谷の第一駐車場に車を止め、すぐの場所に登山口があります。
登山口からゴールの観音滝まで、見所で足を止め、写真を撮りながら歩いても約2時間ほどでした。観音滝まで到着する途中にも、目を見張るような見所がたくさんあります。
100リッターのザックの中身
当日は藤河内渓谷を含むエコパークエリアをPRしている、佐伯市 エコパーク推進室の職員の方が案内してくれました。特にこの時期、地面が滑りやすくなっています。観音滝まで歩くのなら登山の装備があると安心です。
写真を撮りながら1時間半ほど歩き、流線平と呼ばれる美しい沢を少し過ぎたあたりに、開けた場所があります。そこでお昼休憩をとりました。
この日は風が強かったのですが、職員の方がご好意で簡易式のテントとガスバーナー、それにお昼ご飯に温かいお汁粉まで準備してくれていました。
職員の方が100リッターの大きなザックを背負っていたので、いったい何が入っているのだろう??と気になっていたのですが、まさかお汁粉やテントを入れるためだったのかと考えると、本当に感謝です。
雪が舞うくらい気温も低かったのですが、テントの中はぬくぬく。手作りのお汁粉は疲れて冷えきった身体を温めてくれました。
食後は、沢から藤河内渓谷の水を汲んできて沸かし、コーヒーをいただきます。宇目特産の紅茶も振る舞っていただきました。
国内での紅茶発祥の地が宇目だった、ということもここに来て初めて知ります。
可愛らしいイラストのドリップコーヒーは、佐伯市の道の駅やよいで販売されているそうです。
観音滝の氷瀑
休憩した場所から観音滝まで、30分ほどでしたが、足場は少々悪くなります。ロープを掴んで岩場を越える場所も数カ所あって、山歩きをしている楽しさを味わえます。
観音滝が近づくにつれて徐々に傾斜がきつくなり、最後は木の根っこを掴みながら、足を踏み外さないように斜面に沿って歩きます。
ちなみに、山歩きにあまり自信がないかもという方は、トレッキングガイドさんもいるそうなので、佐伯市さんに相談してみると良いかもしれません。
傾斜を登り切ると、木立の奥に観音滝が見えてきます。
写真で見るよりも全然大きい印象です。しかも、凍っている!
例年は1月末〜2月初旬頃に本格的な氷瀑が見られるそうで、この日はどうなのかなと心配していたのですが、たまたま前日に強い寒気が入ってきたお陰で氷瀑を目にすることができました。
水が流れ落ちる滝の中心部から外側にかけ、びっしりと氷が張りついています。滝壺はスケートリンクのように氷りつき、厚さもけっこうあります。滝を囲む壁には、つららがびっしり。
ただこれ、まだ本格的に凍っているわけではないそうです。時期によっては、もっと氷結するそう。
滝の全景を写真に収めるためには岩場を歩くのですが、凍りついた岩場は滑りやすくなっているので注意が必要です。
それにしても、滝の大きさと氷瀑には圧倒されます。滝の上部を見ようとすると、首を真上に向ける格好になります。これはぜひ、動画で綺麗に撮影したいなぁ、と思ったり。
当日はエコパーク推進室の職員の方が、裏側で綿密にスケジュールを組んでくれていました。日が暮れる前、時間ぴったりに下山しようと水面下で時計との戦いを繰り広げていたそうです。本当に有り難い。
宇目のジビエ料理
夕食は職員の方と地元のお店、森のレストラン Ryuo(リュオ)で宇目のジビエ料理をいただきました。
僕は鹿肉のハヤシライスをいただきます。
自然の中で育ったジビエの鹿肉は、ミネラルが豊富で栄養価が高いそう。職員の方が注文した猪肉の親子丼も味見をさせていただきました。
猪肉の脂身は豚肉と違って厚く、歯ごたえもあります。脂身は柔らかく、しっかり血抜きされた肉は臭みがありません。
ちなみに、猟師である店主さん自らが獲ってきた鹿肉と猪肉だそうです。
宇目にはジビエ料理を提供するお店が3件ほどあるそうです。近くを訪れた際は試してみてください。
トレッキングを終えて
長時間のトレッキングは久しぶりでした。登山口から観音滝に着くまでには見所がたくさんあり、寄り道をしながらゆっくり歩いたので、そこまで大変に感じませんでした。
事前に準備をしてくれていた佐伯市の職員の方には本当に感謝です。
大分県には紹介し切れないほどの魅力があるのですが、これからも少しづつ動画やSNSなどで発信していけたら良いなと思っています。