2015年にα7を購入して4年ほどが経ちました。その間、α7ⅱシリーズやα7ⅲシリーズが発売され、個人的にα6300とα7Sⅱを追加で購入。
α6300とα7Sⅱに関しては、写真だけでなく「映像を撮る」という用途も重視している部分があります。
実は、「写真を撮る」という用途に限って言えば、α7はまだまだ使えるカメラだと考えています。ただ、価格が安い分の「デメリット」があるのは確かです。
この記事では、α7の詳しいスペックなどは紹介していません。新しいフルサイズミレーレスカメラが次々と登場する中、α7を今、購入するメリットやデメリットなど、作例を交えながら説明してみます。
Contents
今α7を選ぶメリット

普通に考えれば、今、α7を購入したいと思う方はあまり多くはないはずです。
この記事を書いている現在では、α7ⅲシリーズが最も新しい機種。新機種はα7の弱点が改善され、さらに頑丈で動作スピード、画質ともに大きく向上しています。
では、今α7を購入するメリットはないのか?と言うと、そうでもないと思います。
個人的に、α7は愛着があり、今でもスナップ写真に活持ち出すカメラのひとつです。
後継機種に比べて軽くて小さい

α7シリーズは、α7ⅱシリーズ、α7ⅲシリーズと比較すると、軽くて小さい作りになっています。
その分頑丈さや堅牢性は劣りますが、と言っても通常のデジタルカメラを扱う要領で使っていれば、なんの問題もありません。
個人的に、この独特のデザインも気に入っています。


新しいα7シリーズよりも、シンプルな直線が多用されていて、どこなくクラシカルな雰囲気があります。
最近のミラーレスのマッチョな雰囲気が省かれています。そこが気に入っています。
価格が安い
これも大きなメリットですが、α7は、α7ⅱ、α7ⅲと比較しても、価格がとても割安です。他社のフルサイズミラーレスと比較しても、現状では最も安い価格です。
フルサイズミラーレス 価格比較
※いずれも、本体のみ。公式オンラインストアの価格を参照しています。
sony α7 | 99,880円(税別) |
sony α7ⅱ | 149,880円(税別) |
sony α7ⅲ | 229,880円(税別) |
Nikon Z6 | 272,700円 |
Nikon Z7 | 407,700円 |
Canon EOS R | 237,500円(税別) |
Canon EOS RP | 160,500円(税別) |
本体の価格が安いということは、その分の資金でレンズを選べるということでもあります。余談ですが、初めてフルサイズミラーレスカメラを購入する方には、できれば「単焦点レンズ」を試してみて欲しいです。
たとえば、ソニー フルサイズ用レンズの FE50mm F1.8(SEL50F18F)。3万円前後の安価なレンズですが、フルサイズならではの「ボケ感」を存分に味わうことができます。
FE50mm F1.8

充分な画質

画質に関しては、当然ながら新しいカメラの方が改善されています。実際に使い比べてみると、階調の豊かなど、α7よりもセンサーサイズが小さいα6300の方が優れているとさえ感じます。
人によって、求める画質の基準が異なると思いますが、「ゆっくり歩きながらスナップ写真を撮りたい」という方にとっては、申し分ないと思います。
実際にα7で撮影した写真を掲載してみます。



家族との記録写真や、旅行ついでの風景写真。SNSでちょっとこだわった写真を公開したいという方は、α7で充分に満足できるのでは、、と思います。
フルサイズフォーマットで撮影できる

フルサイズで撮影できるメリットも色々ですが、柔らかなボケ味を得られることは大きな魅力。「フルサイズ用のレンズを使える」ということも重要です。
たしかにAPS-Cサイズセンサーのカメラでもフルサイズ用のレンズを使うことはできます。ただ、「本来の構図で撮影できない」というのは、撮っていてどこか不満を感じます。
フルサイズ用のレンズを購入しておけば、後々、撮影の腕を上げてカメラをグレードアップさせたい時に、フルサイズのレンズを使うことができます。
必要最低限の機能
本来は「デメリット」ですが、α7には最近のミラーレスカメラに内蔵されているような新しい機能がほとんど搭載されていません。
手ぶれ補正が内蔵されていない。タッチパネルディスプレイでもない。カスタムボタンが少ない。オートフォーカスが遅い。
、、考え出すとキリがないです。
α7は、色々と贅沢な機能が実装されていない分、「シンプルに撮影を楽しむ」ことができるような気がします。最新の機能は忘れて、のんびりと写真を撮る楽しみを味わうには、これくらいでも良いような気もします。
α7の作例
特別高価なレンズは使用しておらず、α7購入当初に手に入れた、FE28mmF2、FE55mmF1.8の2本のレンズが中心です。
風景
散歩がてら撮影した風景写真。ほとんど、28mmF2で撮影。




人物
子供を撮影することが多いですが、さすがに走り回る子供にフォーカスを合わせるのは苦労します。
なるべく転送速度の早いメモリーカードを使い、連写はゆっくりですが、粘ります。


アップの写真は55mmF1.8を多用しています。





その他の写真
ここでも、28mm,55mmの単焦点レンズの写真です。








素人が撮影した作例ですが、参考になれば幸いです。
作例写真で使用したレンズ
FE28mmF2(広角レンズ)

シャープに広い写真が撮れるので、風景写真、スナップ写真に向いています。
FE55mmF1.8(標準レンズ)

人物や撮影したい対象を、ややアップで撮影するのに向いています。
デメリット
新しいカメラと比べてしまえば、α7は機能や性能面での「デメリット」がたくさんあります。特に使用していて気になったことを、紹介しておきます。
- 動作が遅い
- 新しいモデルと比較すると画質が良くない
- 電池の消耗が早い
- 新しいモデルよりも堅牢性が弱そう
- 動画性能が弱い
動作が遅い

個人的に一番気になるのは、動作の遅さです。具体的には、電源をオンにしてからシャッターを切れるようになるまでの時間。体感としては、2〜3秒くらいはかかりますね。
特に子供の写真を撮る時に、唐突にシャッターチャンスが訪れることがあります。電源の立ち上がりに時間がかかるとシャッターチャンスを逃してしまいます。
あとは連写モードで撮影した後に、処理時間(撮影できない時間)がかかります。連写した枚数にもよりますが、5秒〜くらいかかることもあります。この辺は、α7ⅱシリーズや、α6300と比較すると、だいぶ遅いです。
新しいモデルと比較すると画質が良くない
分かっていたことですが、最新のモデルと比較すると、やはり画質は劣ります。
しかし、ここまで説明したとおりで、プロの写真家として活動するのでもない限り、そこまで気にならないかも。
ISO感度を上げると画質が粗くなってしまうので、暗い場所での撮影は不向きです。夜の写真、星の写真を撮りたいという方には重要なポイントです。
電池の消耗が早い
α7だけでなくソニーのミラーレスカメラのほとんどで、同じバッテリーを使用しているため、共通した悩みです。
長時間の撮影に備えたい方は、バッテリーが2本入る「縦位置バッテリーグリップ」を使うという手もあります。

ただ、これを付けるとサイズが大きくなるのが難点。ホールド感が向上しますが、せっかくの小ささが台無しに。。

ソニー純正品以外にも互換性のある安価なバッテリーも販売されています。抵抗のない方は、こうした互換品を使用されることも検討されると良いと思います。
新しいモデルよりも堅牢性が弱い

上でも説明しましたが、α7ⅱシリーズやα7ⅲシリーズのようなマッチョさがない分、堅牢性は弱くなっています。ただ、数年間使い倒してまだ壊れたことはありません。ただ動作が遅いというだけです。
動画性能が弱い
僕が動画を頻繁に撮影するので感じることでもあるのですが、本格的な動画の撮影には向いていないです。
今では4K画質が主流になりつつありますし、動画撮影はバッテリーの消費がものすごく早いです。「ちょっとした記録に動画を撮ろう」くらいなら問題ありませんが、長時間撮りたいと考えているのなら、別のカメラが良いです。
最近の新しいカメラの基準で比較すると、デメリットはたくさんあります。
それでも、フルサイズミラーレスでこの価格。このサイズ。僕としては、充分な画質だと思いますし、写真を撮るためには悪くないカメラです。
こちらの記事は「そうそう!」と思いながら読ませていただきました:-)
私も今使っているa7iiiの前はa7を使っていました。
a7は今でも十分使える機種だと思います。
なによりスリムで軽くて写りもいい。
手ブレ補正は撮り方で対処すればいいですしね。
私のa7は4万枚ほど撮りましたが未だにノントラブルで、今もたまに使用してます。(やはり軽くてスリムなのが私にはしっくりくるんです)
中古はとても買いやすい価格なのでフルサイズデビューしたい人におすすめです!