RFマウントとは、キヤノン製 フルサイズミラーレスカメラ Canon R システムに採用された、新しいレンズマウントです。従来のEFマウントと同じ、内径54mmの大口径サイズ。フランジバック20mmで設計されており、高い光学性能を実現しています。
※この記事は2018年に執筆された情報です。
一方、ニコンの Z マウントレンズと同様、直近で発売が決定しているレンズの数は少ないのが現状です。Canon Rを購入しようとしている従来のキャノンユーザーにとって、今後のレンズ発売時期や従来の EFマウントとの接続は気になるところではないでしょうか。
RFマウントについての基本的な情報や、「RFレンズ」の今後の発売予定。従来のEFレンズとの互換性についてなどを調べてみました。
RFマウントとは
RFマウントは、2018年10月に発売された、キャノンのフルサイズミラーレスカメラ「Canon R システム」のために作られた新しいレンズマウントです。
1980年代に発表され、現在でも多く使われている従来のCanon 一眼レフ・一眼レフデジタル用マウント「EFマウント」とは全く異なるレンズマウントです。
マウント径とフランジバック
マウント径は従来の EF マウントと同じ、54mmという大口径を実現。ニコンが発表したフルサイズミラーレス用 レンズマウント「Zマウント(内径55mm)」と、ほぼ同等の内径のようです。
「ショートバックフォーカス」と呼ばれるように、フランジバックを20mmと短く設計することで、レンズ開発の自由度を高めています。
単純に見れば、同じ時期に発表されたニコンの「Z マウントシステム」のフランジバックより4mm 長いことになります。専門的なことは分かりませんが、フランジバックの短さによって光学性能が劣るということは考えにくいです。
内径 | フランジバック | |
Canon RFマウント | 54mm | 20mm |
Nikon Zマウント | 55mm | 16mm |
微妙な設計の違いは、それぞれのメーカーが求める要件の違いによるのではと思います。
キャノン独自に設計の自由度、高画質を追求すると、口径54mm、フランジバック20mmという数値に行き着いたのではないでしょうか。
RFマウントのレンズ一覧
以下は、現在発売が予定されているレンズの一覧です。
※価格はキャノンオンラインショップを参照しています。
レンズ | 価格(税別) | 発売予定時期 | |
RF24-105mm F4 L IS USM | 155,000円 | 発売中 | |
RF28-70mm F2 L USM | 420,000円 | 発売中 | |
RF50mm F1.2 L USM | 325,000円 | 発売中 | |
RF35mm F1.8 MACRO IS STM | 75,000円 | 発売中 | |
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RF24-240mm F4-6.3 IS USM | 未発表 | 2019年発売予定 (詳細時期未定) |
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RF15-35mm F2.8 L IS USM | 未発表 | 2019年発売予定 (詳細時期未定) |
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RF24-70mm F2.8 L IS USM | 未発表 | 2019年発売予定 (詳細時期未定) |
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RF70-200mm F2.8 L IS USM | 未発表 | 2019年発売予定 (詳細時期未定) |
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RF85mm F1.2 L USM | 未発表 | 2019年発売予定 (詳細時期未定) |
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RF85mm F1.2 L USM DS | 未発表 | 2019年発売予定 (詳細時期未定) |
写真:Canon 公式サイト
現状発売されている、また、発売が予定されているレンズは上記の通りです。
2019年以降も継続的に新しいレンズ発売することは間違いないようです。
EFレンズとの互換性
今回、個人的に最も気になっていたのが、レンズに搭載された「コントロールリング」について。これはCanon R から新たに搭載された機能。
レンズに加えられた「コントロールリング」に、絞りやシャッタースピード、ISOなどを割り当てることで、カメラを操作することができます。
Canon R の発売に伴って、キャノンから二種類の EF レンズ用アダプターが発売されています。そのうちのひとつには、なんとマウントアダプター自体にコントロールリングが搭載されています。
コントロールリングが搭載されていない EFレンズ用 マウントアダプターも発売されています。
さらに、マウントアダプターの中に「円偏光フィルター」や「NDフィルター」をドロップインできる、独特のマウントアダプターの発売も。これも面白い。
EFレンズを活用できる
キャノン独自のマウントアダプターの発売によって、これまでの EFレンズをフル活用できる新しいRFマウント。既存のEFレンズを活用したいキャノンユーザーにとっては朗報となったのではないでしょうか。
新しいRFレンズが発売されるまでは、しばしの間、レンズマウントとEFレンズを活用するのが良さそうですね。