YouTube「モリノネチャンネル」の撮影で使っている機材を紹介します。ここに掲載している以外にも、カメラ関連の機材はもともと趣味の写真用にコツコツ購入していました。
今回は、YouTubeの動画制作で使っている主な機材のみ紹介しています。
2019年10月に機材の入れ替えを実施しています。それ以前と以降で使用機材が大きく異なるので、分けて記載しています。
Contents
2019年 10月前半まで使用していた機材
2019年10月までは、ほとんどカメラ1台、レンズ1本で撮影をしていました。撮影はほとんど一人で行っているので、荷物は少ない方が動きやすいというのが理由です。
カメラ
もともとSONY製品を愛用していました。趣味の写真撮影のために、初代α7、α6300を使っていました。その後、映像制作用にα7Sⅱを購入します。
SONY α7Sii

α7Siiは、暗所に強いカメラとして映像制作者に一定の評価があります。2015年10月発売なので、最近発売されたカメラと比較すると劣る部分は沢山あります。バッテリーは1世代前の物なので、持ちが悪いのが難点。
夜のシーンの撮影が多かったため、暗いシーンに強いα7Siiを選んで正解だったと思っています。

レンズ
写真撮影は学生時代からの趣味だったこともあり、広角、標準の単焦点レンズをそれぞれ持っていました。本格的にYouTubeを始めるにあたり、35mm F1.4(SEL35F14Z)を買い足します。写真・動画撮影の両方でお気に入りのレンズとなりました。
Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA(SEL35F14Z)

FE35mm F1.4は、大口径で重さがあり、サイズも大柄です。可搬性には劣りますが、ボケの柔らかさとシャープさ、解像力や描写は満足しています。
35mmの画角は、ある程度どんな構図もカバーできる常用しやすい画角だと思います。2019年10月まで、モリノネチャンネルの動画の9割はこのレンズで撮っていたと思います。
FE28mm F2.0(SEL28F20)

このレンズは、YouTubeを始めるよりもだいぶ前から持っていたもので、風景を撮る時に使っていました。サイズがコンパクトで、山歩きに行く際にバッグの片隅に忍ばせておいても気になりません。
F5.6くらいまで絞れば、かなりシャープな描写を期待できます。価格も比較的安価なのが良いです。
三脚
SLICK ライトカーボン

正確な型番は忘れてしまったのですが、趣味の写真撮影のために購入したSLICKのカーボン製三脚を動画制作でも愛用しています。
まず脚の高さを上げると余裕で顔の位置までカメラを上げられます。中腰で長時間撮影を続けると辛いので、顔の位置よりやや上くらいの長さだと有り難いです。

それからカーボン素材。軽くて頑丈な素材です。アルミ製だと安定感はありますが、山歩きにはちょっと辛いかもしれません。
マイク
自然の風景を撮影するにあたって、音は重要だと考えています。用途別にいくつかのマイクを持っていますが、主に使用しているのは以下のオーディオテクニカのカメラ用マイク。
オーディオテクニカ ステレオマイクロホン AT9945CM

マイクに電池を必要としない、プラグインパワー方式のマイクです。カメラのホットシューに取り付け手軽に使用できますが、鮮明で立体感のある音を拾ってくれます。人によって好みは別れると思いますが。
風音を防ぐためのウィンドマフ(もふもふした毛玉みたいな)も付属しています。屋外での撮影は、ウィンドマフなしでは困難

カメラストラップ
散策を楽しみながら写真撮影をするには、カメラストラップは必須だと思います。動画を撮影する際にカメラストラップを付けていると、カタカタと音が入ったり、三脚に引っ掛かったりして邪魔になることがあります。
OPTECH カメラストラップ

しばらく前からOPTECHのカメラストラップを使用しています。いろんなストラップを使ってきましたが、今はこれに落ち着いています。大きさが異なる3本を購入しました。
このストラップ、コネクター部分とストラップ部分が分かれているのが特徴で、動画を撮影する時にはストラップ部分を取り外しています。


カメラの落下防止のためにシステムコネクタを以下のように手に巻きつけたりもします。

頑丈で、ストラップの着脱が素早く行えるのが良いです。これまで使っていて事故が起こったことは無く、信頼しています。
アルカスイス互換のクランプ・プレート
三脚プレートの付け替えは、手間のかかる作業。一人で撮影をすることがほとんどだったので、プレートの付け替えが大きな負担でした。
そこで、三脚のクランプはアルカスイス規格に統一。全ての三脚にクランプを取り付け、カメラにも同規格のプレートを取り付けておけば、スムーズに付け外しができます。
クイックリリースクランプ(アルカスイス規格)

Amazonなどで調べると、アルカスイス規格のクランプが安価に販売されています。いくつかの製品を購入して試しましたが、この製品で充分に使えました。
L型プレート

初代 α7を購入した時から、このタイプのプレートを使用しています。これを使用する理由は2つ。
底部分がアルカスイス規格の形状になっています。以下のように、アルカスイス互換のクランプに素早く取り付けできます。

そして2つ目。僕は手が大きいので、α7、α7Siiなどのミラーレスカメラだと、そのままでは安定性に欠けます。L型プレートを付けると、手の平に接地する面積が広がり、ホールド感が向上します。

フィルター
主に2つのフィルターを使用しています。可変NDフィルター(減光フィルター)と、C-PLフィルター(偏光フィルター)です。
可変NDフィルター

可変NDフィルターに関しては、国産のMarumiの製品と、中国のメーカーと思われますが、K&F Concept というメーカーの製品の2つを購入。
Marumiの製品はそれなりに高額だったのですが、K&F Conceptの安価なフィルターでも普段使う分にはほとんど違いが感じられなかったです。
C-PLフィルター

C-PLフィルターを導入した理由はいくつかありますが、主な理由は2つ。1つは水面の反射を抑えられること。川などの「水の撮影」の演出で使いたかった。もうひとつは、空の色をコントラスト高く、より濃厚に演出したかったということ。
ただ、実際に使用してみると、C-PLフィルターは他にも使えるポイントがたくさんあります。たとえば、森の中の撮影シーンでは、葉っぱの反射を抑えて精細感を作り出すことができます。食べ物を撮る時には、食材の反射(てかり具合)をコントロールしたり。
他にも色々と活用できるフィルターなので、手放せません。
[sen]ここまで、2019年10月まで使用していた機材の紹介でした。
2019年 10月以降に使用している機材
10月に思い切って機材を刷新しました。メインの機材を入れ替えた主な目的は、機動力強化、4Kカラーグレーディングでの色再現性向上、画質の精細感の向上、編集ソフトとの相性.. などなど。他にも色々と理由があります。
カメラ
ここにきてマイクロフォーサーズ(MFT)機を2台購入。メインカメラを小型化しつつ、カメラを2台体制にして機動力と画質性能を向上させたいという目的のもと、思い切って決断しました。
LUMIX GH5

GH5が今後のメインカメラになります。MFTにすることでシステム全体を小型化できるのはワンオペにおける大きな魅力。
屋外で自撮りをすることが多いので、小型化とバリアングル液晶のメリットは大きいです。

高感度特性が高いGH5Sと迷いましたが、暗所撮影は後で紹介するBMPCC 4K、またはα7Siiに任せ、手ブレ補正機能(機動力)を優先。
BMPCC 4K

「なにこのカメラ??」と思った方も多いのではないかと思いますが、BMPCC 4K(ブラックマジック ポケットシネマカメラ)という、映像に特化したシネマカメラです。

外装デザインはちょっとSFチックですが、RAW撮影によるグレーディング耐性が驚くほど高く、カラーグレーディングで凄まじい自由度を発揮します。
実際に何度かテスト撮影をしてカラーグレーディングを試したところ、これは凄いと実感しました。
ただ、このカメラはいわゆる一般的なミラーレスカメラや一眼レフカメラとは根本的に異なります。カラーグレーディングを行うことが前提ですし、操作系もシネマカメラとしての機能に特化しています。
バッテリーは容量が少なく、すぐに無くなります。ファインダーも無ければ、手ブレ補正ももちろん非搭載。RAWデータという特殊なデータなので、編集段階で色の補正作業が必須となります。
通常のカメラと同じ感覚では扱えないので、もし購入を検討されている方は、事前によく下調べやテスト撮影をされておくことをお勧めします。
レンズ
GH5とBMPCC 4K、いずれもマイクロフォーサーズ(MFT)という共通のレンズマウントになるので、新しくレンズを購入。
フォクトレンダー NOKTON 25mm F0.95 TypeⅡ

NOKTONシリーズは、MFTマウントの銘玉だと思います。実際に試してみて、すぐに購入したいと思いました。
MFT機だとボケがしっかり出ないという固定観念があったのですが、それを払拭してくれます。柔らかく、味のあるボケ味に満足しています。
F0.95という驚異的な明るさは、低照度の条件でも強みになります。やや荒っぽいノスタルジックな描写は個人的にも好み。とても気に入っています。
マイク
これまでメインで使ってきたオーディオテクニカのマイクは、新しいカメラでも引き続き使い続けます。しかし、印象的な音はカメラとは別に収録したいと思うことが何度もありました。そこで、リニアPCMレコーダーも併用。
実は、かなり以前からリニアPCMレコーダーを購入していたのですが、一人で撮影している中で「音の別収録」をやっている余裕がなく、活用しそびれていました。
TASCAM リニアPCMレコーダー DR-05X

映像制作に活用できそうな、高音質な録音機材が欲しくて購入したのがこれでした。音質が良いのはもちろん、USBケーブルでMacと接続して集音など、活用方法もあります。
[sen]長くなってしまったのですが、ここまでモリノネチャンネルの撮影で使用している道具達を紹介しました。本当はまだ紹介したい物がたくさんあるのですが。
野外での動画撮影は、実際に使ってみると沢山の課題が出てきます。せっかく購入した機材が実際には全く使えなかった。自分の撮影スタイルには合っていなかった、、ということは日常茶飯事。
購入を検討されている方は、できれば購入前にカメラ屋さんや、使っている人に機材を触らせてもらうと良いのではと思います。
新しい機材が自分の撮影スタイルに合うかどうか、沢山撮影して結果を見てみたいと思います。
YouTubeでは生意気なコメントをしてしまい申し訳ありません。
私的には色味が少し薄いというか明る過ぎるような印象を受けましたが、映像自体は『音のソノリティ』みたいな感じで、とても素敵だと思いました。
むしろ同じ撮影者さんが違う機材を使うと、どんな変化があるのかという点に、とても興味を持ちました。
今後、どのような映像が見られるのか、楽しみで仕方がありません。また、新機材のレビュー記事も是非、読みたいです。
無理をなさらずに頑張ってくださいね。
いえいえ、とんでもない!
今回の神楽の映像では、カラーグレーディングをミスしたとはっきり感じています。おそらく深夜に急いで編集をしていたために、確認を怠っていたと思います。
何事も、できる限り無理をせず、じっくりと行いたいものです。
僕としては、今回の神楽の映像で新しい機材のポテンシャルを判断されるのは心許ないので、ぜひ今後の映像もご覧いただき、感想(フィードバック)をもらえるとありがたいです。
いつも丁寧にご感想をいただき、ありがとうございます。
いつもYouTube拝見しています。
差し支えなければ機材について教えてください。
「秋の散策 – 石橋の風景と偶然出会った神楽」の2分過ぎ位に撮影している様子のシーンがありますが、
PCMレコーダーを固定している雲台はどこの製品でしょうか?
現在EOS7DにDR-40をSmallRig社の似たようなもの(リンクを貼っておきます)でマウントしていますが、
雲台頭が小さいせいか取り付け部がすぐに緩んでぐらついてしまいます。
三脚固定撮影がほとんどなのですが、ヒヤッとしたことが何度かあります。
なかなか見つからないので、教えていただけると嬉しいです。
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
BMPCCとマイクを繋いでいるリグ(アーム?)のことですね。あれはAmazonで購入した、AORO マジックアーム( https://amzn.to/2rc6KCf )という製品です。
僕も以前、SMALLRIGの同じ物を使っていたことがありました。比較してみると、多少はAOROの方がしっかりしているように思います。ただ、これも完璧とは言えなくて、今も色々と模索しているところです。
最近同じくAOROから発売されている、「強化版 マジックアーム」の方が良さそうですが、まだ試してはいません。
もし今後良い物が手に入れば、ご報告したいと思います。
ありがとうございます。
先程Amazonで見てみましたが、SmallRigより固定力がありそうに見えました。
強化版を含めて検討してみたいと思います。
少しでも参考になれば、良かったです 🙂
why not try bmpcc 6k?
The reason I chose the BMPCC 4K is because it can share MFT lenses with the LUMIX GH5. I often shoot alone in the mountains or at camp grounds, so there’s a limit to how much equipment I can carry, and I have to lighten my load. EF lenses are larger and heavier than MFT lenses, and can’t be used with the GH5, they are more of a burden.
how about NOKTON 25mm F0.95?
how about NOKTON 17.5mm F0.95?
The NOKTON series can shoot very brightly in dark areas. I shoot a lot of night scenes, so it was the best choice for me. It also has fantastic bokeh that creates a nostalgic atmosphere. Most of my new videos are shot with this lens. If you’d like, please take a look.
https://www.youtube.com/watch?v=4xMeWBILrAA
[…] 撮影機材 […]